小学生への英語導入について

語学学習者であり、子供を持つものとしては気になるトピックなのでひとこと。
気分を害する方がおられるかもしれません。さまざまなご意見をお持ちだと思いますので、お待ちしております。


結論から言えば、英語を導入する前に正しい日本語、自分の意見をもてるような環境作りを学校へ求めたい。英語はそれからでも遅くないでしょう。


どんなにがんばったところで、幼いころから両親もしくは片親とのコミュニケーションを英語で行うような家庭環境でなければ、英語は第二言語にすぎない。幼いころから英会話教室へ通ったり、小学校で英語の勉強をしたところで、話せるようになるのか?否でしょう。我々は、英語(およびその他言語)が第二言語であり、母語が日本語であることを認識した上で対策をたてるべきです。


おいらの場合は、確かに英語に触れる環境は整っていたかもしれません。しかし、コミュニケーションを取れるようになったこと、ネイティヴに近い発音で話せることはひとえに自分で覚醒し、努力したからにすぎません。中学生になるまでは英語で話をする機会は皆無であり、自分の意志で発音矯正・会話の練習を休まず3年間続けた結果です。それだけのモチベーションがあり、そのためには手段を選ばず努力を積み重ねてきたからなのです。幼いころに聞いていた英語は、単に「懐かしいなぁ」という程度です。


おいらは自分が日本人であることに誇りをもっており、日本の良いところをきちんとアピールするようにしています。それとともに、美しい日本語を話すことには人一倍意識しています。普段はくだけた表現も遣いますが、それは美しい日本語を話せるベースあってこそです。自国の言語・文化をおそろかに(もしくはそれほど重要視しない)していては、いくら英語がわかっても恥ずかしいのではないでしょうか。


経験上言えることですが、日本人が英語をうまくあやつれない原因は、英語をアウトプットする練習を甘く見ていることにあると考えます。おいらの場合は、間違ってもいいのでとにかくアウトプットします。新しい表現を習ったら即座に使います。もちろん、英語は第二言語ですから間違っているでしょうけど、それは訂正してもらえればすむことなので気にしません。米国と英国へ語学研修として滞在したとき、香港人・台湾人・ブラジル人・イタリア人等は同胞と話す場合でも必ず英語を使っていましたが、日本人の場合は日本人同士になるととたんに日本語で会話をはじめます。理由を聞いたところ「日本人同士なのに日本語を話しても恥ずかしい」とのこと。聞き取れても話せない原因がわかった気がしました。


あと、英語で仕事をしたりすることになれば、相手の文化を尊重した上での心理作戦が必要になります。たとえば、これはおいらの経験ですが、言葉にできない気持ちを慮るのは日本人くらいなもので、外国人にはそのあたりがわからない。相手をできるだけ不愉快にさせないで自分の意見を通すだけの強さが必要になります。そのあたりの駆け引きは、自国文化と相手の文化を理解した上でできること。幼いころから英語に触れることは確かに重要ですが、その前に文化というキーワードを重要視してほしい。


ちなみに、息子には家庭で英語で話し掛けることもあります。いつもではありません。話し掛けるのは、おいらのアウトプットの練習のためです。英語に慣れ親しむためにスクールへ行かせるつもりもないです。おいらが勉強している姿を見て、興味を持ち、自分もやりたいと思ってくれるのなら、喜んでお手伝いするつもりでいます。外国語を話すことで世界が広がるという楽しさを感じ取ってくれるといいなと思います。


自分の意見をまとめるのは難しいですが、これもアウトプットの練習として続けていきたいものです。