哲学的思考

私は、昔から自分を偽って生きてきたと自覚する部分がある。
思えば、5から6歳のころは、他人なんて気にしたことがなかったのに。
小学校に入ってから話し方でからかわれ、
バレエのレッスンに向かうときにクラスメートに見つかってはからかわれ、
進学塾で勉強を始めたら「がり勉」と言われ…
つらくて、自分を必要以上に責める日々が続いた。
ただ、好きなことをしていただけなのに。
何も、迷惑かけなかったのに。


自信がないから、知識を得ることで他人を裁くようになった。
それでも埋められない穴があり、ちょっとした自虐行為(今思えばね)に走った。


自分でも何がしたいかわからなくなり、受験勉強を放棄したから
自分が行きたかった学校で勉強したことがない。


一人がいやだから、無意識のうちに人と合わせることを覚えた。
自分であって、自分でないこの感覚。
不思議だ。友達らしき人がたくさんいるのに、居心地が悪い。


大学に入って、英語以外の言語の存在に触れた。
その中でも、フランス語に惹かれた。
また、文化にも惹かれて、導かれるままに勉強を続けてきた。


「自分でありたい」…
パリ症候群となりうることを承知で、私は今もフランス語の勉強をしている。
ただ、私は自分らしくいたいだけだ。
その思いは、今再び顔を出している。


フランスが持つ灰色のイメージ。
私は、緊張感あふれる想いを抱きながら、姿勢を正して勉強している。
人にこびないことって、孤独だけど気持ちがいい。


フランス語に触れるときは、英語のそれと違って
自分を解放してくれるような心地よさにあふれている。